
財産を贈与するときにかかる税金の一つである「贈与税」という言葉をご存知でしょうか。
一体どれくらい税金がかかるの?と疑問を持つ方は多くいると思います。実は、贈与税はある対策を押さえておけば、払わなくても済む場合もあるのです。
本記事では、贈与税の基本知識からどんな場合だと贈与税がかからないのかを解説していきます。
※この記事は現役税理士の木住野祐希監修のもと作成しております。
贈与税とは?

相続税と、よく一緒に使われる言葉の一つとして「贈与税」があります。この贈与税を理解するために、その意味から以下の2つに分けて見ていきます。
- そもそも贈与って何?
- 贈与税とは何か?
- 相続税と贈与税は違う?
以下でこれらを詳しく解説します。
そもそも贈与って何?
贈与のイメージとして、あげることやもらうことが浮かんでくると思います。贈与税における「贈与」もそのような認識をしてもらって構いません。
より詳しく述べると、一方が個人の財産をあげて、もう一方がその財産を受け取ることに合意したときに「贈与」が成立します。
贈与税とは何か?
「贈与」の意味を押さえた上で、次は「贈与税」の意味を解説しましょう。
贈与税とは、贈与が成立したときに、財産を受け取った側が払う、財産に対して課せられる税金のことです。要するに、財産を受け取った側は税金を払わなければなりません。
ただし贈与の意図は無く、財産のやり取りが行われた場合でも「みなし贈与」として贈与税の対象となるケースがあります。例として、身内からかなり安い価格帯で不動産物件をもらった場合などが挙げられます。
相続税と贈与税は違う?
贈与税は、相続税と混同されがちですが両者には明確な違いがあります。これら2つの違いをここで押さえておきましょう。
相続税は、身内の死亡時にその財産を遺産として受け継ぐときに発生する税金のことを指します。つまり、生前での財産のやり取りの場合には「贈与税」がかかりますし、死後の遺産を受け取る場合には「相続税」がかかることになります。
贈与税の対象

では、すべての金銭のやり取りが課税対象になるのかというと、そうではありません。ここでは、大きく分けて次の3つに分けて見ていきます。
- 贈与税対象
- 贈与税対象外
- こんなことも贈与扱いに
以下でこれらを詳しく解説しましょう。
贈与税対象
贈与税に当てはまる対象として、次のような例が挙げられます。
- 不動産関係 (建物や土地)
- 有価証券 (株式など)
- 生活費や教育費を超えた金銭のやり取り
この他の例は国税庁のホームページをチェックしましょう。
贈与税がかかる場合(国税庁ホームページ)
つまり、大まかに言うと「財産」として考えられるものは、贈与税に当てはまる対象となります。
贈与税対象外
贈与税に当てはまらない対象として、次のような例が挙げられます。
- 日常でやりとりされる生活費
- 子供の養育の上で必要な教育費
- 子供へ渡すお年玉
- 結婚式のご祝儀
- お香典
- 奨学金
- 心身障害者共済制度に基づく給付金
この他の例は国税庁のホームページをチェックしましょう。
つまり、贈与税として当てはまらないものは、家族が生活を営む上で必要になってくる金銭のやり取りは、基本的に含まれることはありません。さらにお祝い金やお年玉などは、常識の範疇でのやり取りであるならば問題ありません。
こんなことも贈与扱いに
実は、贈与扱いになってしまう例として次のようなものもあるのです。
- 非常に安い物件のやり取り
- 借金の肩代わり
- お金の貸し借り
これらは前述でも述べた「みなし贈与」の対象になるものです。
贈与税がかからないようにするには?

前述では、贈与税対象となる場合を具体例を挙げつつ解説しましたが、一部贈与税がかからない場合があるのです。
- 110万円を超えない
- 相続時精算課税制度の利用
以下でこれらを詳しく解説しましょう。
110万円を超えない
1年間で自身が受け取った贈与額が110万円を超えなければ贈与税対象外となります。つまり、贈与する側が1000万円の金額を身内に与えようと考えている場合、10年間にわたって100万円 (110万円でも可) ずつ渡せば税金が課せられることはないのです。
相続時精算課税制度の利用
相続時精算課税制度とは、60歳以上の親や祖父母から息子や孫に向けて、財産を贈与するケースにおいて選択することができる制度のことを指します。この制度を選択することで、計2500万円までは贈与税対象外となります。
まとめ

本記事では、贈与税の基本から、贈与税の対象となる場合やかからない方法を解説していきました。
贈与税をしっかりと理解せずに財産のやり取りを行ってしまうと、莫大な税金を支払わなければならない事態に発展してしまいます。
どんなときに贈与税がかかるのか・かからないのか、しっかりと把握した上で日常生活を送りましょう。
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