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決算書の分析方法とは|ポイントと指標についてわかりやすく解説

 

 

企業が税務の申告書と同様に決算期に作成する書類に決算書があります。

決算書には、企業が1年間事業を行ってきた情報が記載されています。

決算書から得られる情報は、売上高や利益だけではありません。

 

ほかにも見方がわかれば経営者にとって有益な情報が記載されています。

本記事では、決算書の内容を読み取るために必要な分析ポイントについて解説します。

 

決算書を分析するときのポイント

 

決算書は、活用方法がわかると自社の経営状態を把握するために役立ちます。

売上高や最終利益を確認することも大切ですが、計算方法が分かれば企業をあらゆる角度から分析できます。

 

決算書の役割

 

決算書は、企業の1年間の経営成績と財務状況を明確にするための書類です。

税務申告書を作成する決算期に一緒に作成します。

決算書と決算報告書は同じもので、財務諸表という呼び方も法律用語であり同じものです。

 

上場企業の場合は、この決算内容を株主や金融機関など利害関係者と呼ばれる方に公開します。

中小企業も、上場企業ほど大々的に公開はしませんが、利害関係者に対して公開する必要があります。

 

決算書の分析方法|収益性の分析ポイント

 

収益性は損益計算書から分析できます。

収益性を知ることで、稼ぐ力や儲かっているのかが分かります。

主な経営指標には以下の6つが挙げられます。

 

売上高総利益率(本業で稼ぐための源泉を見るための指標)
売上高総利益率(%) = 売上総利益 / 売上高 × 100
売上高営業利益率(営業力で稼ぐ力)
売上高経常利益率(%) = 経常利益 / 売上高 × 100
売上高経常利益率(会社全体での稼ぐ力)
売上高総利益率(%) = 売上総利益 / 売上高 × 100
売上高当期純利益率(問題点を見つける指標)
売上高当期純利益率(%) = 当期純利益売上高 × 100
ROA(収益性を詳細に分析し資産に対する利益がどれくらいあるかを知る)
ROA(総資産利益率)(%) = 当期純利益 / 総資産 × 100
ROE(株主が拠出した資本が効率よく活用できているかを知る)
ROE(株主資本利益率)(%) = 当期純利益 / 株主資本× 100

 

上記の中で、経営者が最も重要視しなければならないのはROEです。

この比率が高ければ、お金が有効活用できていると判断できます。

 

決算書の分析方法|安全性の分析ポイント

 

企業が資金繰りがうまくできているかを判断する指標です。

数値が悪化すれば、資金調達力が低いと言えます。

 

株主資本比率(債務超過か否かがわかる)
株主資本比率=株主資本 / 総資産×100
流動比率(短期的な資金繰り状況がわかる)
流動比率 = 流動資産 / 流動負債×100
当座比率(実態に近い資金繰り状況がわかり資金ショートのタイミングがわかる)
当座比率 = 当座資産 / 流動負債×100
固定比率(返済不要の自己資本でどの程度まかなっているかがわかる)
固定比率 = 固定資産 / 自己資本×100
インスタント・カバレッジ・レシオ(企業が支払う必要がある支払利息・割引料の何倍あるかがわかる)
インスタント・カバレッジ・レシオ= (営業利益 + 受取利息 + 受取配当金) / (支払利息 + 割引料)

 

決算書の分析方法|成長性の分析ポイント

 

成長性分析の場合、多角的な確度で企業の成長性を確認することがポイントです。

総合的に判断するには、以下の10種類を把握する必要があります。

 

経営指標の種類 計算方法
売上高増加率:売上の前期比較ができる 売上高増加率=(当期売上高-前期売上高)/ 前期売上高×100
経常利益増加率:経常利益の伸びを確認できる 経常利益増加率=(当期経常利益-前期経常利益)/ 前期経常利益×100
営業利益増加率:営業活動のみの利益の伸び率がわかる 営業利益増加率=(当期営業利益-前期営業利益)/ 前期営業利益×100
総資本増加率:総資本の前期比較ができる 総資本増加率=(今期の総資本-前期の総資本)/ 前期の総資本×100
純資産増加率:純資産のみに焦点をあてた指標。 純資産増加率=(当期末純資産残高-前期末純資産残高)/ 前期末純資産残高×100
従業員増加率:従業員の増減で事業の成長を図る指標 従業員増加率=(当期従業員数-前期従業員数)/ 前期従業員数×100
一株あたり当期純利益(EPS):一株当たりの利益額がわかる 一株あたり当期純利益=当期純利益 / 普通株式の期中平均発行済株式数
新規顧客増加率:前期と比較した顧客の増減がわかる 新規顧客増加率=(当期新規顧客数-前期新規顧客数)/ 前期新規顧客数×100
顧客単価:1人の顧客が1回で購入する平均単価がわかる 顧客単価=当期総売上高 / 総顧客数
労働生産性増加率:従業員1人当たり、あるいは2時間当たりの付加価値がわかる 労働生産性増加率=(当期労働生産性-前期労働生産性)/ 前期労働生産性×100

 

まとめ

 

決算書から分析できる内容は、収益性・安全性・成長性だけではありません。ほかにも企業の状態を分析できる指標があります。決算書は見方次第で、かなりの情報を得ることができます。

 

決算書の見方がわからない方は、あいせ税理士法人までお気軽にご質問ください。文政方法だけではなく、貴社にあった経営に関するアドバイスをご提供いたします。

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