補助金は2種類!政府主導と地方自治体主導のもの
経営改善に活用できる補助金は、大きく分けて「政府(国)」が募集しているものと、「地方自治体」が募集している2種類に分かれます。
政府(国)が募集しているものは、中小企業庁や経済産業省のホームページで告知されたり、補助金専用サイトで告知されたりします。
地方自治体が募集しているものは、応募条件に法人であれば本店所在地、個人であれば住民票があるところを指定していることがほとんどです。
自治体により補助金の種類や金額が異なるため、自社にあった自治体の、ホームページをチェックする必要があります。
※この記事は現役税理士の木住野祐希監修のもと作成しております。
【例】政府(国)主導の代表的な補助金
政府(国)主導で申請から採択まで実施する主な補助金は次の3つです。
ものづくり補助金は、生産性を高めるための設備(機械や設備)が対象で、上限額も高いことから、製造業を営んでいる事業者が申請することが多いのが特徴です。
事業再構築補助金は、コロナによる緊急事態宣言の影響を受けた事業者が、何か新しいことを始めようとするときの補助として創設されました。現在では「ウィズコロナ」を意識した内容に変化を遂げています。
ものづくり補助金と同様に、補助額が高くどのような業種であっても申請できるのが特徴です。
小規模事業者持続化補助金は、ものづくり補助金や事業再構築補助金と比べると、補助額は低いですが広告宣伝費をはじめ、少額な補助を受けられることから注目されています。
商工会の支援を受け申請するということもあり、小規模事業者の需要が高まっている補助金です。
【例】地方自治体主導の補助金
自治体主導の補助金は、自治体により募集期間や補助金額が異なります。
例えば、東京都にある補助金は大阪府にはありません。
主要都市から地方へ移転した場合も、法人登記そのものが変更されているという条件が含まれている場合が多いなど、補助要件も様々です。
補助金申請のポイントは「事業計画書」にあり
国、地方自治体を問わず、補助金は採択されなければ受領できません。
応募要件を満たしているかも大切ですが、肝心なのは「事業計画書」です。
「なぜ補助金が必要なのか」「補助金を受けることで将来の収益はどれくらい上がるのか」など、明確に示す必要があります。
収益を上げるための具体的な取り組みの記載も事業計画書には必要です。
事業計画書の作成方法が分からない場合は、インターネット上にある事業計画書の雛形を参照し、専門家のアドバイスを受けることで作成できます。
補助金は法人税や所得税の課税対象
補助金は受領すると、規定に違反するようなことがなければ原則返還する必要はありません。
そのため、法人企業は法人税の対象となり、個人事業主は所得税の対象となります。
法人税の場合は、課税を繰り延べる方法(圧縮記帳)があります。補助金の受領額が高額であれば、納税資金も必要です。
ただし、専門的な知識が必要なので税理士など専門家に、事前相談されるのがいいでしょう。
まとめ
経営改善には、収益改善も必要ですが資金調達も必要です。
補助金は、借入金のように返済が必要なく、一度受け取ればそのまま購入設備の一部として使用できるので、資金調達もラクになります。
採択されるには事業計画書の書き方がポイントになりますが、特別な判断を伴うことも多いため、専門家を積極的に活用することをおすすめします。
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