「マイナ保険証って本当に安全なの?」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、マイナ保険証の仕組みや内容、現状と普及状況、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
また、マイナ保険証導入による利便性向上についても詳しく解説します。
本記事を通して、マイナ保険証の理解を深め、不安を解消し、賢く医療費を管理するための知識を手に入れてください。
マイナ保険証とは?仕組みと内容を解説
マイナ保険証は、マイナンバーカードに健康保険証の利用登録を行ったものです。
オンライン資格確認に対応する医療機関や薬局の窓口で、「マイナ受付」として利用できます。
窓口に設置されたカードリーダーにマイナンバーカードをかざすことで、受付が完了します。
マイナ保険証とマイナ受付の現状と普及状況
マイナンバーカードの交付枚数は令和5年4月2日時点で8,449万枚(人口の67.1%)に達しており、保険証の利用登録も増加傾向にあります。
令和4年6月には895万件だった保険証の利用登録は、令和5年4月には5,606万件と6倍以上に増加しています。
マイナ保険証の登録率は、人口で見ると44.5%とまだ半数以下ですが、マイナンバーカードの交付枚数でみると67.3%まで増加しています。
令和6年12月には現行の健康保険証が廃止されるため、今後さらなる登録数の増加が見込まれます。
オンライン資格確認を導入している医療機関・薬局は、令和5年4月2日時点で67.3%(内訳:病院81.3%、医科診療所59.8%、歯科診療所59.0%、薬局85.8%)と、まだ高いとは言えませんが、着実に準備が進んでいます。
マイナ保険証導入によるメリット
マイナ保険証は、従来の保険証と比べて、医療機関窓口での手続きが簡素化されるなどのメリットがあります。
具体的には、顔認証による本人確認が導入されているため、窓口での手続きがスムーズになります。
また、医療費のオンライン請求サービスを利用することで、医療費の請求手続きが簡素化されるという利点もあります。
さらに、マイナポータルを通じて、自分の健康情報を確認したり、健康に関する情報を入手したりすることも可能です。
また、顔認証機能を搭載したカードリーダーを使用することで、受付業務の効率化を実現します。
顔認証による本人確認と保険資格確認を同時に行うことで、スムーズな受付処理を可能にします。
マスク、眼鏡、帽子を着用していても、車椅子に乗った状態でも顔認証が可能です。
安心してご利用いただけます。なお、機器には顔認証データは保存されませんので、プライバシー保護にも配慮しています。
マイナポータル:デジタル庁
データに基づいた精密な診療・薬の処方を実現
過去の健診結果や処方された薬の情報は、患者にとって重要な医療情報です。
従来、これらの情報は紙ベースで管理され、患者は診察の際にそれらを医師に説明する必要がありました。
しかし、マイナポータルを活用することで、患者は過去の情報をデジタルで閲覧することができ、医師への説明の手間を省くことができます。
これは、患者の時間を節約し、よりスムーズな診察を促進します。
過去のデータは、医師がより的確な診断や処方を行うために役立ちます。
患者が過去の情報を提供することで、医師は過去の病歴や治療内容を理解し、より適切な医療を提供できます。
また、過去の処方歴は、薬剤の重複や副作用のリスクを軽減するためにも役立ちます。
マイナポータルは、患者が過去の処方情報にいつでもアクセスできる便利なツールです。
薬の服用方法や注意事項を確認したり、薬の保管状況を管理したりする際に役立ちます。
これは、患者の自己管理を支援し、医療の質を向上させる効果が期待されます。
限度額超過時の面倒な一時支払い手続きが不要に
医療費の窓口での支払額が高額になる場合、所得に応じた限度額を超えないように「限度額適用認定証」の提出が必要となるケースがあります。
しかし、情報提供に同意することで、この書類を提出せずとも、高額療養費制度の限度額を超えた分の支払いが免除される場合があります。
マイナポータル連携で確定申告がスムーズに
医療費の領収書を保管する必要がなくなり、マイナポータル上で「医療費通知情報」を管理できます。
この情報は、医療機関や薬局での窓口支払いを対象とし、公的医療保険に係る医療費に関する情報です。
マイナポータルを通じて閲覧したり、医療費控除の申請に利用したりすることができます。
さらに、e-TAXとの連携により、オンラインでの確定申告が完結します。
これにより、確定申告の手続きが簡素化され、時間の節約につながります。
転職などライフイベント後も保険証が継続利用可能
医療保険加入の手続きを完了していれば、健康保険証は継続して使用できます。
しかし、転職などの理由で医療保険加入者が変更になった場合は、改めて加入手続きを行う必要があります。
国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入している方は、定期的な保険証の更新手続きが不要となり、「高齢受給者証」の提示も必要なくなります。
なお、「高齢受給者証」は、70歳から75歳までの間、医療費の自己負担割合を示す証明書です。
マイナンバーカード保険証のデメリットとは?
便利なマイナ保険証ですが、デメリットも存在しています。
それはプライバシーの懸念やシステム障害のリスクなどのデメリットです。
個人情報が記録されているため、情報漏洩のリスクは無視できません。
また、システムに依存した仕組みであるため、システム障害が発生した場合、医療機関での受診に支障をきたす可能性も懸念されます。
さらに、将来的には健康保険証の代替として、強制的に利用される可能性も指摘されています。
マイナ保険証は、利便性とセキュリティの両面を考慮し、慎重に判断することが重要です。
情報漏洩対策やシステム障害への対策など、安全性に関する対策が十分に講じられているか、事前に確認しておくことが大切です。
また、強制的な利用が進む可能性も踏まえ、自分の状況に合わせて、マイナ保険証の利用について検討する必要があります。
マイナ保険証の現状と課題
マイナ保険証は、医療現場の効率化と患者にとって利便性の高いサービスを提供することを目指しています。
マイナ保険証を利用することで、より精密な診療や薬の処方、限度額超過時の煩雑な手続きの簡素化、スムーズな確定申告など、多くのメリットを得ることが可能です。
しかし、プライバシーの懸念や再発行に時間がかかる場合もあるなど、課題も残っています。
マイナ保険証の導入は、医療の質向上と利便性向上に大きく貢献する可能性を秘めていますが、普及状況や課題を理解した上で、自身の状況に合わせて適切な判断をすることが重要です。
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