勉強には効率を左右する要素がありますが、順番もそれに該当する重要な要素です。税理士受験に挑戦する場合にも、順番を意識して勉強することが大切です。
税理士受験で合格を目指すなら、受験科目の受ける順番を考えて挑戦するのが望ましいです。順番に税理士受験科目を受けるために、効率的な勉強がポイントになります。順番こそが税理士受験に合格する秘訣で、鍵を握っているといえます。
税理士受験は5科目合格する必要がある
税理士受験は必修と選択科目の構成で、11あるうちの5科目に合格する必要があります。簿記論・財務諸表論は必修なので、この2つを勉強に組み込むのが基本となります。勉強の1年目はこの2つに時間を割り当て、集中的に取り組むことをおすすめします。2科目は内容の関連性が高いので、別々ではなく並行して取り組むのがよいでしょう。
財務諸表論は簿記論の仕組みを説明するものなので、先にこちらから手をつけても構いません。1年目に2つをしっかりマスターできれば、税理士受験に自信が持てるようになります。残る受験科目を考えると、1年目はまだ小手調べのようなものです。しかし基礎は大事ですし、基礎がしっかりすると勉強で積み上げるものが安定します。
2科目に集中する方法は、仕事や学業との両立が可能です。つまり仕事をしている人も、学校に通っている人も税理士を目指せます。
法人税法と所得税法を選択して勉強
法人税法と所得税法は、選択必修科目なので、どちらか1つを選んで合格を目指すことが必要です。
この2つの科目は税理士受験の中でも、合格を目指す価値の高い受験科目とされています。税理士になった後のことを考えても、法人税法と所得税法の勉強は魅力があるといえるでしょう。法人税法は所得税法と比べて難易度が高く、選択すると試験全体の難易度が高まります。しかしそれでも挑戦する価値の方が上回るので、自信があるなら法人税法を選ぶのがおすすめです。
勉強の時間が限られていたり、合格に不安を感じているなら、所得税法を選択してもよいでしょう。こちらを選べば難易度が下がりますし、合格しやすくなります。勉強の量や必要時間は少なめですが、比較すればの話であって、純粋な量そのものは少なくないです。選択に迷う場合は実用性を考え、実務でどちらを使うかを検討して選びましょう。
残る受験科目の選択について
選択科目には酒税法・国税徴収法・住民税、事業税・固定資産税などがあります。
比較的受けやすいとされている受験科目は、相続税法と消費税法の2つです。理由は勉強量が少なめで、仕事や学業が忙しい人でも、並行して勉強に取り組み無理なく受験に挑戦できることです。同時受験も不可能ではないので、この2つを選択して挑戦するプランを検討してみましょう。並行して勉強する時間がない場合は、消費税法から手をつけて勉強です。最後に時間を確保して相続税法に集中すれば、税理士受験の合格が見えてきます。
数年単位で勉強に取り組めるなら、2年目にこの2つの受験に挑戦して合格することも不可能ではないです。最も早く税理士を目指せる最短ルートですが、相応にハードルが高いのは確かです。必修と選択必修、そして選択科目の順番に取り組んで挑戦すれば、効率よく合格を目指すことができるでしょう。
まとめ
税理士受験に必要な勉強量は多く、勉強には最低でも2000時間、平均で4000時間必要です。必修科目は決まっているので、最初に手をつけ終わらせてしまいましょう。選択必修科目もどちらか選択して挑戦しますが、難易度は法人税法が高め、所得税法は比較的易しめです。残る受験科目は相続税法と消費税法で、これらの科目に取り組む頃には受験勉強もラストスパートです。順番に着実に勉強して試験に挑戦することが、税理士受験に合格する現実的なプランとなります。
出典:税理士試験(国税庁)
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