今月の猛暑の影響で、青果店やスーパーに並ぶ野菜の価格が高騰している。特にキャベツなど葉ものが高い。県内外の産地で、暑さによる“赤枯れ”が生じ、出荷数が減少しているためだという。気象庁が27日発表した向こう1カ月の予報では、全国的に平年比で高温が続く見込み。しばらくは野菜の価格が気になる日々が続きそうだ。
流通関係者によると、県内の店頭で目立つ県外産の葉ものは、キャベツが群馬産、レタスが長野産、ホウレンソウが埼玉、茨城産などだ。
甲府地方卸売市場の青果業者「宝亀」によると、キャベツの卸売価格が平年の1・5倍から2倍になり、レタスやホンレンソウも同様という。
下山正城専務は「猛暑で葉が茶色になる“赤枯れ”が生じ、出荷できずに品薄になったことが原因だ。梅雨が平年より1週間ほど早く明け、必要な水分が足りずに玉も小さくなった」と話す。
品薄の影響は、スーパーや青果店に広がっている。
アマノパークス竜王店(甲斐市篠原)の青果担当者は「東京の太田市場からのキャベツの仕入れ価格は普段の1・5倍近い300円ぐらい。売値も近い値段に抑えている」と話す。
一方、中沢青果(甲府市中央)の中沢謙一郎社長は「まちの青果店で価格を抑えるのは難しいが、普段に他店よりも安くして、常連客を得ていくしかない」という。
同店に買いものに来た同市飯田の川井綾路さん(86)は「バスで来たときに寄るので、買わないわけにもいかない。早く猛暑が収まってほしい」と切々と語った。
「猛暑が落ち着けば、生産量が多いキャベツは1週間くらいで高騰も収まる。だが、レタスは品薄で時間がかかるだろう」(下山専務)という。しばらくは高値に悩まされそうだ。
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