今年の春節(旧正月、今年は2月12日)は、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の人が現在の居住地にとどまって年越しをすることにしたが、それでもやはり帰省して家族と過ごそうと計画する人も少なくない。長期間家を空ける場合、残されたペットの世話をどうするかという問題が生じる。そこで自宅まで行ってペットの世話をするサービスがじわじわと人気を集めるようになった。経済日報が伝えた。
狸宝家は北京市のペット自宅訪問お世話サービスを提供するグループだ。昨年12月下旬に春節期間のサービス予約をスタートしたところ、これまでに40世帯近くから申し込みがあり、訪問予定回数はのべ200回ほどになるという。
狸宝家によると、訪問お世話サービスでは、ペットにえさをやる、水を取り替える、トイレの掃除をするといった基本サービスのほか、ペットの遊び相手をする、状況に応じて猫の爪を切る、薬を飲ませる、ブラッシングをするなどのオプションを提供し、1回の訪問時間は大体1時間程度になる。動画を撮影して飼い主にペットの様子も伝えるという。
「2019年中国ペット業界白書」が発表したデータによると、19年の中国都市部のペット(犬・猫)消費市場の規模は2000億元(約3兆2000億円)を突破し、25年は5000億元(約8兆円)を超える見込みだ。市場はペットフード、預かりサービス、動物病院、おもちゃ、介護など、細分化された多くの分野へと広がりをみせる。
自宅を訪問してのえさやりは新しく誕生したペットのお世話サービスで、一部のユーザーに好評だ。猫を飼い始めて3年になる史さんの場合、自宅訪問サービスを選んだ最も大きな原因は「安心」だ。「世話してくれる人の家に預けるスタイルでは猫の生活環境を保障するのが難しく、交差感染が起こりやすい。ペットショップの預かりサービスでは猫が動き回る十分なスペースがなく、ストレス反応を起こすかもしれない。それに比べて、自宅訪問サービスならペットは環境が変わらず、環境の変化によるトラブルを回避することができて、より安心だ」という。
史さんは続けて、「ペット預かりサービスは一般的にペットの数と預かる日数で料金を支払い、1匹につき1日あたり60元(約960円)から120元(約1900円)までと開きがある。自宅訪問サービスなら1日おきに1回来てくれればよく、猫が1匹増えても追加料金で10数元払うだけでよい。サービスの回数が少なくて済み、限界費用も少なくなるが、サービスの質が向上し、全体としてよりリーズナブルだ」と話した。
自宅訪問サービスの価格は主に距離とペットの数などによって決まる。狸宝家の場合、5キロメートル以内なら平日1回につき110元(約1760円)、5-10キロは130元、10-15キロは160元で、祝休日は20-40元ほど高くなる。
自宅訪問サービスでは飼い主の家の鍵か暗証番号を入手しなければならず、信用の問題を避けることができない。史さんはこれについて自分なりの解決方法を見いだしたと言い、「自宅には暗証番号キーを設定し、サービス担当者が来るたびに毎回違う番号を設定して伝えるほか、モニター設備も設置して、リアルタイムで家の中の様子が見られるようにした」と説明した。
ここ数年、人口高齢化の進行、空巣青年(故郷から離れ大都市で一人暮らしをしている若者)やディンクス世帯の増加などで、中国ではペットを飼っている人がどんどん増え、ペット経済が力強い勢いをみせる。調査会社の艾媒咨詢がまとめた統計では、19年の中国ペットオーナーは9915万人に上り、前年比34.8%増加したという。自宅訪問サービスは消費者のニーズをある程度満たすものだが、操作の標準が統一されていない、関連の制度が整っていない、サービスの送り手・受け手双方の権利・義務が明確でないといった問題も存在しており、この業界が発展するには規範化をさらに進めることが必要になる。
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