広州で開催中のフォーチュン・グローバル・フォーラムには、フォーチュンが毎年発表しているフォーチュングローバル500社に入る企業が、歴代最多の152社参加している。参加している企業家や専門家・学者は、「開放性とイノベーション:グローバル経済の形成」をテーマに、世界の経済発展の動向を見極め、貴重な意見をたくさん交換している。新華社が報じた。
阿里巴巴(アリババ)集団の創始者である馬雲(ジャック・マー)会長
「当社は、競争はするが、騰訊(テンセント)を憎んでいるわけではない。敵を憎んではならず、ライバルを尊重し、相手の長所を取り入れなければならない。私と騰訊の馬化騰・CEO兼会長は友人関係にあり、会社は市場で競争を展開しているが、私たちが互いに憎み合っているということはない」。
「世界各地に頻繁に足を運び、中国の発展を一層確信した。中国の市場は大きいだけでなく、深みを増して発展しており、中国人の教育の程度も向上を続け、開放的であまねく恩恵のある発展を堅持している」。
騰訊の馬化騰・CEO兼会長
「微信(Wechat)には、人をスマホに依存させるというデメリットもある。例えば、スマホが見える所にないとイライラしたり、世界とのつながりを失ったような感覚に陥らせることがある」。
「騰訊と阿里巴巴は十数種類の分野で競争を展開し、競争はこれまでにないほど熾烈になっている。しかし、合理的な競争はチームの士気を上げ、ポテンシャルを掘り起こし、団結力を上げ、双方の発展を促進する」。
アップル社のティム・クックCEO
「中国は何を武器に世界の企業を呼び込んでいるのだろう?膨大な市場だろうか。それとも安価な人件費だろうか?答えはそのどちらでもない。当社にとって、中国の最大の魅力は人材のクオリティだ」。
「中国の人材の技能は非常にハイレベルで、プロフェッショナル。米国で同じような商品を作ることができるかは、私にも分からない」。
「当社は、技術を利用したさらに便利な新機能についてよく考えている。例えば、車を運転しながらメールを打つというのはとても危険な行為。そのため、当社は最新のiOSに、運転中かどうかを察知し、通知を停止する機能を加えた」。
フォード・モーターのウィリアム・クレイ・フォード・ジュニア会長
「今後、無人運転を実現するのは至難の業。なぜなら、無人運転には、スマート都市やスマート交通などのほか、道徳・倫理の分野での議論も必要で、多くの要素が関係しているから」。
「新技術というと、とても魅力的だ。しかし、技術が本当の意味で個人や社会全体の助けになるかを熟考しなければならない。そのため、仕事の環境や労働力、社会の信頼などの『ソフトパワー』の構築に注目しなければならない」。
JPモルガン・チェースの李晶・常務取締役
「中国にはハイテク企業や外資系企業に対する税収面での優待政策がある。そのため、企業のコスト削減は中米の関連商品の貿易にとってメリットがある」。
「短期的にはドル高が続き、新興市場の通貨には値下がりの圧力がかかる。しかし、長期的に見ると、中国経済の成長ペースは米国より早く、基本的に非常に健全。中期的に見ると、人民元安となる確率は低い。今後数年、人民元の対ドル為替は安定するだろう」。
「米国の税制改革は短期的に見ると、通信や小売業などの業界を刺激するだろう。中・長期的に見ると、米国の税制改革が中国経済に実質的な影響を与えることはないだろう」。
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