中国・騰訊網に4日、「中国の有名産地のパイナップル価格が約3倍になった」とする自メディアの記事が掲載された。以下はその概要。
広東省・徐聞県はかねてより「中国のパイナップルの故郷」と呼ばれ、現在は国内最大の生産地となっている。現地でパイナップル産業が始まったのは1926年のことだ。年間の生産量は約70万トンに上り、中国のパイナップルの三つに一つは徐聞産だ。味や香りが良くて国内外の消費者に人気があり、地元の農家を豊かにする重要な産業となっている。昨年の輸出量は477トンと前年比で400%を超える増加となった。
今、パイナップルが出回る季節が再び訪れる中、上海からのバイヤーは「今回は4、500トン買える」との考えを示した。昨年は新型コロナの影響で販売が一時落ち込んでいる。地元は今年、「徐聞パイナップル」高速鉄道を打ち出しており、高速鉄道のスピードを借りてブランドを広く宣伝する考えだ。今年は市場の需要が大幅に増え、春節(旧正月。今年は2月12日)期間、500グラム当たりの買い付け価格はこれまでの1元(約16円)から2.8~3元(約46~50円)に急上昇した。ある生産業者によると、これは過去30年間で最も高い値だという。
一方、台湾の果物農家は中国の貿易業者が台湾からのパイナップル輸入をやめたことで慌てている。中国のパイナップル生産量は年200万トンに達し、徐聞だけでも70万トンだ。これに対して台湾の生産量は40万トン前後にすぎない。徐聞産は今、台湾産に取って代わり、その受注は伸び続けている。
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