年間1億元(約17億円)から10億元以上(約170億円)もかけて野生のパンダを保護する価値はあるのだろうか。28日、Current Biology誌(電子版)は中国人科学者の研究を発表し、この投資に価値があるばかりか、パンダ及びその生息地の生態系がもたらす価値が、保護に用いられる費用をはるかに上回ることを証明した。パンダ保護に1元(約17円)を投資すれば、10.2元(約170円)の価値を生み出すことになるというのだ。科技日報が伝えた。
パンダは世界の生物多様性の旗艦種で、黒と白がはっきり分かれた愛らしいその外見で、全世界の人々から愛されている。中国政府はパンダを救うため多額の資金を投じている。パンダ分布エリアに67カ所の資源保護区を設け、パンダの効果的な保護の重要な効果を発揮している。2015年第4回パンダ調査の結果によると、野生のパンダの数と生息面積はいずれも徐々に増加する傾向を示しており、中国のパンダ保護は顕著な成果を手にしている。世界自然保護基金は2016年に、パンダを「絶滅危惧種」から「危急種」に引き下げた。
ところが50年以上にわたるパンダ保護において、常に「パンダ保護に大金を費やす価値はあるのか」という疑問が呈されている。さらに「絶滅するに決まっているパンダに、貴重な資源を投資するのは無駄遣いだ」と批判する極端な人すらいる。
こうした疑問に答えるため、中国科学院動物研究所の魏補文(ウェイ・ブーウェン)院士が率いるチームは、オーストラリア国立大学、中国科学院成都生物研究所、豪ジェームズクック大学、四川省野生動物資源調査保護管理ステーション、米ピッツバーグ大学、米サンディエゴ動物園、英カーディフ大学、四川王朗国家級自然保護区、オランダのトゥウェンテ大学、成都パンダ繁殖研究基地、西華師範大学、北京師範大学、北京林業大学、四川省林業調査計画院などの専門家と協力し、パンダ及びその生息地の生態系が生み出す価値を初めて評価した。
評価結果によると、パンダ及びその生息地の生態系は毎年26~69億ドルの価値を生み出し、パンダ保護資金の10~27倍に上る。魏氏は、これはパンダ保護への投資が非常に割に合うことを十分に説明していると述べた。研究結果はパンダ国家公園の建設及びその他の自然資本への投資に対して、重要な指導的意義を持つ。同研究は、パンダの保護への投資と産出に対する人々の長期的な疑問に答え、かつパンダ保護活動の正確な認識を樹立する一助になっている。
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