[東京 4日 ロイター] – 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から大幅高の112円後半。米上院が日本時間2日午後に税制改革法案を可決したことを受けて、週明けアジア市場は寄り付きからドルが急伸。米金利も急上昇した。
ドルは前週末終盤の112円前半から気配値を切り上げて週明け取引が始まり、早朝の薄商いの中を112円後半へ上昇した。一時112.98円と11月17日以来2週間ぶり高値を付けた。
一部報道の混乱もドルの上昇に拍車をかけた。米ABCニュースは1日、フリン前米大統領補佐官が、トランプ氏が選挙戦中にロシア側と接触するよう指示したと証言する意向と報じたが、翌2日に同記事は誤りだったと訂正した。
報道を受けて、1日の取引では急速なドル安や株安が進行。ドルは一時111.40円へ1.5円近い急落を見せただけに、訂正が週明け後にドル買い戻しを強める一因となった。
<米リパトリ減税、上下院歩み寄りも市場は冷ややか>
米上院は可決した税制改革法案で、企業が本国へ還流させる利益への課税率を、流動性資産については当初案の10%から14.5%へ、非流動性資産については5%から7.5%へ引き上げた。下院案の同14%、7%より小幅に高いが、当初案から大きく歩み寄った形だ。
企業の為替取引を促す、いわゆるリパトリ減税は、直接的にドルを押し上げる可能性がある法案として大きな注目を集めている。上院の歩み寄りにより一本化できる可能性が高まった項目の一つといえるが、市場では期待が先行し過ぎていると冷ややかな声が増えている。
恒久減税で期間の縛りがないためドル買いが散発的になりやすいこと、海外子会社が手元資金をドルで保有している可能性もあることに加え、日本はもともと米国発の対日直接投資が少ないことなどが背景だ。
日本総合研究所調査部副主任研究員の井上肇氏も、同様の政策で前回ドル高が進んだ05年と比較すると「当時は円キャリートレードが流行していたこともあり、ドル高/円安が加速しやすい状況だった。現在はそこまで日米金利差が開いている状況でもない」としている。
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後3時現在 112.80/82 1.1865/69 133.86/90
午前9時現在 112.88/90 1.1854/58 133.83/87
NY午後5時 112.10/12 1.1889/93 133.46/50
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