2019年12月25日、中国メディアの参考消息網によると、スペイン紙ABC(電子版)はこのほど、「中国は1秒間に7万8852ドル稼ぐ世界の工場」とする記事を掲載し、次のように伝えている。
2001年12月11日は世界経済秩序の転換点だった。米国の各分野でのリーダーシップについて議論した人はおらず、新興の巨人、すなわち13億の人口を擁する中国の台頭に人々の関心が集まった。中国が世界貿易機関(WTO)に加盟したその日から、世界の貿易に革命がもたらされた。
Arcano Partners社のチーフエコノミスト、Ignacio de la Torre氏は、「中国は輸出と国家支援策を土台とする経済モデルによって『世界の工場』の称号を得た。2018年通年の中国の輸出は前年比9.9%増の2兆4874億ドル(約272兆円)で、これは毎秒7万8852ドル(約86万円)の輸出額を意味する。それを超えることができる唯一のものは、全体としての欧州連合(EU)だけかもしれない。個々の国にとってそれは不可能な任務だ」と話している。
王立エルカノ財団アジア太平洋地域首席研究員のMario Esteban氏は、「中国の輸出は付加価値が高くなり、より洗練されている。中国経済はより複雑な経済活動の問題に対処する能力があり、研究開発分野でより大きな進歩を獲得している」と話す。中国は「安かろう悪かろう」の過去と決別し、人工知能(AI)やロボット、5G、電気通信などの未来分野に賭けている。Ignacio de la Torre氏は、「中国は、他の国とは異なる方法で未来に向き合っている」と指摘する。
Ignacio de la Torre氏によると、中国は付加価値の低い製品の中にとどまりたくないという戦略を持ち始めている。例えばそれは、特許の数に現れており、米国にとっては大きな衝撃となっている。一方で、Ignacio de la Torre氏は、「保有しているのが国際特許なのか国内特許なのかには大きな違いがある。中国が保有する特許の9割が国内特許であるのに対し、米国の半分は国際特許だ。質は量よりも重要だ。ファーウェイやZTE、シャオミなどの企業は世界を舞台に成果を上げているが、懸案事項も抱えている」とも指摘している。
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