体内時計障害体細胞クローン猿5頭が24日、中国の総合的な英字誌「国家科学評論」の表紙を飾った。これは中国の体細胞クローン技術の成熟化を象徴している。実験用疾患モデル猿の大量クローンが現実となった。世界の実験動物の使用量が大幅に減少し、薬品の研究開発が加速しそうだ。新華社が伝えた。
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マカクザルは世界的によく用いられる実験動物だ。2017年の「中中」「華華」のクローン成功は、野生マカクザルの遺伝的背景が一致するという問題を解消したが、疾患モデル猿の作成という難題を解消できなかった。今回は科学研究の倫理を厳守した上で、中国科学院神経科学研究所の張洪鈞氏、孫強氏、劉真氏のチームが初めて「コア遺伝子」の抽出により、体内時計障害の程度が異なる5頭の猿を作り出した。彼らはその中から体内時計障害が最も深刻なマカクザルをクローンの「原型」にし、その体細胞の細胞核を取り出すことで、最終的に5頭のクローン疾患猿を作り出した。5頭はすでに生後3-6カ月ほどに達している。これにより疾患モデル猿の作成という難題が解消された。
業界内の専門家によると、「中中」「華華」の細胞核はメスの猿の胎児から得られたものだが、今回の5頭はオスの若い猿から得られた。これは操作が難しく、実現の難易度が高い。これは中国の体細胞クローン技術の成熟化を示すものだ。
世界の薬品研究開発では毎年、薬品の安全性と代謝の検査に大量の実験動物が用いられており、さらに臨床試験に多くの被験者を集め薬効を評価していた。疾患モデル猿の量産クローン技術の成熟と改善に伴い、世界の実験動物の使用量が大幅に減少し、被験者が効果なき薬品を服用する比率も大幅に低下する見通しだ。
中国科学院神経科学研究所の蒲慕明所長によると、チームは今後引き続き「エピジェネティクス+体細胞クローン技術」を改善し、各種脳疾患を持つクローン猿モデルを作る。基礎研究では「全脳神経連結マップ」を作るため使用し、転化・応用ではより効果的な脳疾患治療手段の研究開発に用いる。薬品の研究開発の効率をさらに高める。
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