2018年5月9日、中国紙・環球時報は、オーストラリアのシンクタンク、ローウィー研究所がこのほど、中国が2030年までに米国を追い抜いてアジアで最も強力な国になるとの見通しを示したことを伝えた。
同研究所は8日、日本や米国、中国などを含むアジア太平洋地域の25カ国・地域が持つ力を8分野にわたって100点満点で評価した「アジアパワーインデックス」を発表した。
それによると、総合力トップは米国の85.0点で、「経済資源」「軍事力」「社会弾力性」「防衛ネットワーク」「文化的影響力」の5分野で首位となった。中国は総合力(75.5点)では2位となり、「将来のトレンド」「外交影響力」「経済関係」の3分野では首位となった。総合力3位は日本(42.1点)、4位はインド(41.5点)。
一方、最下位はネパール(3.1点)で、ラオス(4.8点)、モンゴル(5.0点)、カンボジア(6.1点)と続いた。
同研究所のアジアパワーインデックスプロジェクトの研究員、エルベ・レマヒエウ氏は「中国と米国のどちらも課題に直面している」と指摘する。同氏によると、米国の「アキレス腱」は経済関係で、「トランプ政権は中国との競争の中で各分野での優位性を弱体化させている」とした。
中国については「2030年までにアジアで最も強力な国家としての地位を占めることになるが、そのような栄誉は容易ではない」とし、30年までに就労年齢人口が4200万人減少すると見込まれている高齢化問題や、日本やインドとの国境・領海紛争、エネルギーの輸入依存などを挙げた。
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